【月1読書】「だから死ぬ気で旅に出た」

今回読んだ本は、「だから死ぬ気で旅に出た」という150ページ弱の漫画本です。

ハンドキャリー(またの名を運び屋)のお仕事をされている片岡さんという方のこれまでの人生、人生観や旅についての本です。社会、学校、家族とうまくいかず心身ともに体調不良だった片岡さんは、「死んでも良いから旅に行ってみるか」と旅に出ます。その旅を通じて、言語能力や海外での生活経験を評価され、ガイドブックの執筆や、緊急で特定の場所(片岡さんの場合は海外)に荷物を届けるハンドキャリーというお仕事を現在されているとのことです。

ハンドキャリーのお仕事とは別で、個人でも頻繁に旅に出るという片岡さん。安定、平和である日本から出て、スペイン、オーストラリア、アルゼンチンなどさまざまな国に行くことで、旅ならではの困難はもちろん、日本での当たり前が当たり前ではないということを見て感じ、日本人からすると貧しいと思われる現地の方々との会話で、「幸せに暮らしています」というような話をしたりするなど、実話ストーリーが描かれています。旅ならではの困難の中には、凍傷、盗難、首絞めによる失神など、そうとう大変な目にあってきているとのことでした。それでもなお旅を続けられることがシンプルにすごいと思いました。。

自分は高校、大学と留学をさせてもらっていたのですが、片岡さんのような旅を通じた体験はほとんどしたことはないと思いました。しかしそれは、もしかしたら現地の中で見てきた風景や景色の中にいた、たとえばホームレスの方々であったり、物乞いをしてくる方々のことを見ないように、なるべく遠ざけて意識してきたからなのかもと思いました。

コロナが少しずつ落ち着いてきて(まだまだ周りでも流行っているように感じはしますが)、妻とは定期的に国内外問わず旅行に行くようになりました。

これから自分も妻との旅を通して、普段とは違う世界や日常を体験することはもちろん、自分にとっての幸せってなんだろうなぁ、ということを改めて考えてみたり、見つめ直したりすることで、より残りの自分の人生を大切にしていきたいなと思いました。仕事をしてお金を稼ぐことはもちろん大事。でもそれ以上に心身ともに元気にいて楽しく過ごすことが大事だし、何より自分が幸せだということを思える、実感できることが、片岡さんの旅を通じて出会った人々との会話の中で、世界共通として大切なことなのではないか、と思いました。

まとめ

死ぬつもりで旅にでてみた片岡さんが旅を中心とした仕事をし、旅をし続けることで新しい人たちに出会い新しい体験をしていくという話でした。ぜひいま日本でなんとなくモヤモヤと感じている人や、旅に出てみたいなと思っているような方におすすめしたい本でした。